浜松市の腸専門サロン
3D腸デトックス&リンパエステサロンaoiです。
2018年に登場した、便秘薬の新薬
「グーフィス」をご存知ですか?
これまでの便秘薬とは作用機序が違うこの薬。
効果やリスクについて解説します。
今まで飲んでいた便秘薬にはどんなものがある?
まず、他の便秘薬はどんなものか?
興味のある方はこちらをご覧ください。
過去記事『便秘薬の副作用とは?便秘薬の種類や副作用を徹底解説!』
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https://chosalonaoi.com/benpiyaku_fukuasyou_fukutsu/
こちらに記載がある通り、
便秘薬には大きく2種類があります。
1.浸透圧性下剤
(酸化マグネシウムなど)
胃の中で胃酸を中和するとともに、腸内では水分の再吸収をさせないようにして、便に水分を与えてくれて、腸の蠕動運動を促し、排便をしやすくしてくれます。
水分を必要とするお薬なので、水をしっかりと飲む必要があります。
習慣性が少なく、長期間の使用ができます。
2.刺激性下剤
腸壁を刺激して腸の弱った運動を活発にさせて排便を起こさせます。
腸を刺激して排便を促すので、強い腹痛も生じやすいです。
習慣性があり、癖になりやすい便秘薬です。長期的な使用はやめましょう。
よく使われるものはこちら▼
アントラキノン誘導体・・・ダイオウ、センナ、アロエ
大腸を刺激して、蠕動を高め排便を促すお薬です。
長期に内服すると耐性が増し、薬に頼りがちになるので長期投与は避けましょう。
グーフィスとはどんな薬?
では、グーフィスという便秘薬はどんな薬なのでしょうか?
胆汁酸の再吸収を抑制し、大腸内に流入する胆汁酸の量を増加させることで、大腸内で水分および電解質を分泌させ、さらに消化管運動を亢進させて便秘治療効果を発現します。
通常、慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)の治療に用いられます。
(https://www.rad-ar.or.jp/siori/kekka.cgi?n=44943 くすりのしおりより引用)
今までの便秘薬は、
くすりの作用で腸を刺激したり、水分の吸収を促したりする薬でしたが
グーフィスはその両方を兼ね備えた薬とも言えます。
今までの便秘薬で効果がなかった方など、
医師の処方で内服する方が増えているお薬です。
胆汁酸とは?
ここで出てくる「胆汁酸」とはなんでしょうか?
胆汁は、肝臓で作られて、胆嚢に蓄えられます。
胆嚢は肝臓付近にある小さな袋です。50〜60ml貯蔵ができます。
胆汁は、食事をしたときに消化を助けるために分泌される消化液です。
特に、脂質を乳化して小腸から吸収しやすくするのが胆汁の役割です。
その主成分になるのがこの胆汁酸です。
胆汁酸は、脂質の消化や吸収を助ける働きの他に、
大腸管腔内に水分を分泌させ、さらに腸粘膜に作用して蠕動運動を促進させる働きがあります。
そのため、腸管内の胆汁酸が不足してしまうと便秘を発症してしまいます。
年齢とともに、脂っこい食べ物を体が受け付けない感じはありませんか?
これは年齢とともに胆汁の分泌が減るのが原因です。
なので、高齢になり便秘を発症する場合は、グーフィスを処方されることがあるでしょう。
胆汁中の胆汁酸は80%以上が再吸収されて、肝臓に戻り再利用されます。
この再吸収を阻害するのがグーフィスです。
胆汁酸の再吸収が抑制されるため、腸管内の胆汁酸が増え、便秘治療効果が発現されるということです。
副作用について
副作用でよく聞かれるのは、腹痛や下痢、嘔吐です。
今までの便秘薬の効果の良いとこ取りをしているグーフィスはやはり効果も強いようです。
症状に応じて減量や中止を考慮する必要があります。
また、内服しているお薬がある方は、飲み合わせが悪いお薬もあります。
さらに、胆汁酸がもともと出にくい肝障害のある方は効果が得られにくいため、内服は慎重にする必要があります。
グーフィスの内服を止める場合はどうしたら良い?
まずは、処方してもらっている医師に相談をしましょう。
やはり、効きすぎてその都度下痢をしてしまう・・という場合などは頻度を下げたり、内服の中止を検討することも必要です。
下痢をすることで、良い腸内細菌も悪い腸内細菌も洗い流されてしまうので、腸内環境がさらに悪化してしまうのです。
また、強い刺激で排便をすることで、自身の腸の機能をさらに低下させてしまう可能性もあります。
できれば、便秘薬は非刺激性のもの(酸化マグネシウムなど)を使い、
本当に本当に困った時にグーフィスやセンノシドなどの強い刺激性のお薬を使っていくことが良いでしょう。
胆汁酸の分泌を促すための食事改善方法もあります。
まずは、食事改善をして便秘薬と上手に付き合っていきましょう。
胆汁酸を増やす食事
胆汁酸を増やしてくれる作用のある食材もご紹介します。
杜仲茶
胆汁酸の分泌をよくするとされる、杜仲茶に含まれるアスペルシドと呼ばれる成分です。
このアスペルシドも、胆汁酸の再吸収を抑え、新しい胆汁酸を作ってくれます。
効果を得るには、3~6gの茶葉を煮出して1リットル飲むのが目安です。
これ以外には、長粒米(インディカ米)、もち麦、納豆(1日1パック)、海苔
などが胆汁酸を増やす食材として挙げられます。
古い胆汁酸を流すには腸もみも効果的
古い胆汁酸は、便とともに排泄されます。
しかし、大腸内に便が滞っていると、古い胆汁酸として再吸収されるだけでなく、腸内の悪玉菌が有害物質に分解し、大腸癌の原因になるとも言われています。
また、胆汁をどんどん入れ替えていく必要もあります。
消化・栄養の吸収・免疫細胞の生成などの働きを持っている「小腸」は、リンパ管が張り巡らされていて、老廃物を運び出してくれています。
なので、小腸をマッサージすることで、余分な水分や老廃物を排出しやすくなり、胆汁もどんどん入れ替わっていきます。
ぜひ、腸もみも合わせてやってみてくださいね。
まとめ
新薬であるグーフィスは、今までの便秘薬とは全然違う作用機序で、便秘薬の効果の良いとこどりをしたお薬です。
ただし、人によっては刺激が強いので、腸内環境を悪化させ、自分の力での排便が難しくなってしまう可能性もあります。
内服をする場合は、必ず医師に相談をして内服をしていただけたらと思います。